タイトル | 「ケティのはるかな旅」 | ||||
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コメント | の事を書きます。西部開拓時代の、と言ったらインガルスさんご一家、ですよ、今でもそうなんですかね。 こちらは川を行く船団の旅です。離れていた期間が長いせいで他人同然、の兄に引き取られて参加した 主人公は、ここで小さいコドモの先生をします。有名な赤毛の女の子みたいでなくもないです。 4姉妹の次女というポジションにあったローラさんは、ご家族には恵まれてましたが、住環境は文字通り ワイルドな厳しいもので、お話もおいおいシブさを増していきますよねえ。このケティ(正式にはケタン、何 か北海道っぽい)さんは双方の難儀を背負い込んだような感じで一番オトナです。 下から上がるよりは上から落ちると辛いような気もしますが、人間環境次第でけっこうどうにでもというか 適応の方向というのも様々でしょうが、時代物の主人公は年若く微力なりにも、俺がしっかりせねば、と いう自覚にあふれていますね。環境です。まあ3人ともちょっとガンコな、竜でなければ虎娘、てな素地は 似てるような。 タイトルは目的地に到着した主人公の成長のことだそうです。 何分冒頭からデキた娘さんでひとりでできるもんみたいなレベルではないです。児童書架の児童書なん ですが児童ウケは芳しくないようで(キレイだから新しい本かと思った)おっきなお嬢様がお読みになると 楽しめそうな……イカす、を字にかいたような恋人が現れます。大人の男で好青年、掌で遊ばせてくれる よーなタイプ、ベタ恋。とはいえなかなかどシリアスな内容なので。 どのくらい、ってのをちょっと無断引用します。 作者はレベッカ・コーディルさん、訳は谷口由美子さんです。現在新刊書店では入手しにくいようだ。 『わたしたち、モラビア教徒が人を見るように、人々を見なさい――友や敵としてではなく、人間として見る のです。インディアンも、黒人も、白人も同じ、英国派も愛国者も同じ、紳士もその奴隷も同じように。 ケティ、あなたの愛が、荒野へ行ってもかわることなくあなたとともにあれば、何も恐れることはありませ ん。愛情ぶかい女性の前にひれふさない悪など、この世界に存在しないのです』 いかが?宗教です。自分あまりそう思わなかったっつか、うわなんか今更新鮮!とか思ったんですが。 西へと旅立つ主人公の、正しいことをするためにどうしたら、という問いに、人が求める希望に応じるよう そこにいなさい、てな返答をした主人公のお姉様的存在らしいシスターエスターラインさんの、女神様な お言葉。さくっと言って下さいます。(が超難しい) モラビア教徒とは、チェコからノースカロライナに渡ってきたプロテスタントの一派で、集団組織的な生活 してた硬派な人たちらしいです。作者自身が実際にかかわりがあったか、又は事情をよく知ってらしたか 教義の真髄的なものでもあるようです。このあとシスターは、ケティさんを一人前の女性にする儀式を、 もしかして今ご期待されたような何か、つかなんか狙ってなくもないような、何でもないです髪です。 お下げを結い上げて、成人を示す色のリボンをつけます。少女なら赤、結婚したら青にするのだそうで。 頭に頂く冠の如き編み上げ髪にかけて、少女は誇りと勇気を誓ったのであった!うひ。失礼、つい; ローラさんのにも出てきました 『良いインディアンは死んだインディアンだけ』 愛を差し出して友好するべきと考える主人公に恋人はとても難しいコトを言うのです、君も集団に属する 一員と見られるんだがとか考えを打ち負かすだけではだめで行動を変えさせなくてはならないんだとか でも君の実現しそうにない夢を持ちつづけていて、とかね(色男でなかったらどつかれるセリフですよ) 怒れるインディアンが襲ってきたときどうする?その答えを主人公は探し続けます。 この決着はお話にナイです、身近に頭の皮をはがれた人がいるという環境で即答できる問題ではない、 けど、あなたならどうしたらいいと思う? 考えてみるといいというのが作者の言いたいコトなのではないかと思います。 白人が頭の皮に報奨金を出したと(白人の進出を正当化するための?証拠にした)訳注にあります。 お話の中にも、はがれて生きてる人が出てきますが、まるごとぺろりとひっくり返しちゃうようなものでも なかったそうです。(とはいえ痛い、というか暴力が本当に損傷するのはそこじゃないです)ケティさんの 考えは、事実実現しそうにない理想だったのでしょう。でも、どうしたらいいと思う?か。 どうぞって剥がれるのはやっぱりよろしくないです、やられる前にやらなきゃヤ、バイ、はそれこそヤバイ このふたつは回避しなくてはいけないです。末端が個別で事に当たるとこう↑ ならざるを得ないのですし 集団を変えればいいというなら長い太いモトモトをたどって背景を知ってることが必要なのでは? 1人で世界を救うなんてのはナウシカさんのような力技を行使しない限り無理ですが、誰かが言い出した ときに、その用意があるとナイとでは全然違うと思います。……日和見先送りかつ中二思考でどーも; テキストをよく読んで素晴らしいお答えを考えた方はぜひご教示願いたい、カタチは何でも結構ですよ。 お話では、ジョージ(恋人の名前です)がやってくれるって言うんだし(言ってます。ステキ!)必要ないと 言えばないのですが。ケティさんの義姉はこうゆうのとは反対の質実剛健、ひと味違う男前です。 ところで、ここまで読んで頂いたらかなり思ってらっしゃるかと思います。このえは違ったかもしれない。 |
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iコード | i51450 | 掲載日 | 2012年 06月 18日 (月) 15時 02分 37秒 | ||
ジャンル | イラスト | 形式 | JPG | 画像サイズ | 580×580 |
ファイルサイズ | 49,111 byte |
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