タイトル | 鬱 | ||||
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コメント | 小説まとめスレにあった児童書(!)です。わざわざ後味悪くなろうなんて愚の骨頂、と 後悔してみたいより、するかしないか。興味ですよね。するぞ。スーザン・ヒル著 ぼくは お城の王様だ ……邦題いいですねえ。 ファンタジーに出てきたりします、ひとつ国の責任とか背負っちゃうよ僕。それではない。 お山の大将宣言だそーです。ここはぼくのだ。だから。 お前はいなくていい目障りなんだ敗北を認めろよ好きになんかさせない!と言う権利を 争います。少年二人、シングルマッチです。 この戦いが終わったら俺……終わるとこを決めてないです。大変ヤバい。絶対負けない 譲れない、逃げ出せない、ガチガチですよ、わくわく?そーゆーのじゃあないな? イメージとしては、大きな古いお屋敷で蛾の標本で、暗い森の川干からびた温室…… 欧州の硬質な実写映画+ スタンド・バイ・ミーです。エー?トラウマ作品ですけど。 カバー見返し側、あとがきの抜粋。「あなたはひとりぼっちではないんですよと、伝える ため」に小説を書くんだそうで、帯。 「少年の邪悪な魂、それをもあなたは愛してしまう」 周囲の人々は、彼らの邪悪な魂に気づかないのです。 事件が起きても(おそらく物語の先でも)二人のすさまじい対立を理解できません。 誰にも知られず行き止まりへと追いつめられる少年にとって、もう一人は悪魔のような。 小悪魔の如く賢くずるく相手を戦闘態勢に引き込み、叩きのめすに手段を選ばない。 逃れたくて抵抗する、未熟な少年の言動は非難と排斥になってしまいます。 なりたくないなってはいけないモノになってしまう予感に彼は慄く。自我を失い、自分が いなくなること、他人の悪意で傷つくよりも直截です。怖い。 悪魔とはいいましたが。対戦相手。 客観的に見れば単なるコドモ、脆弱で非力。歪んでるしワガママだけど人間の範囲の。 身に覚えがあるなら非難できない。↑ じゃないなら弱い者の弱さを非難しがたい。 負ける少年は後者です、コドモとしては弱くない上手くやれるハズなのになんで?いや 次は何かが変わるかも?案外奇跡が……(自分になら)と期待もする。愚かにもする。 ゲームオーバー、ついに解放されたとも言える敗者に誇らかに勝利を叫ぶ勝者。 ひとりぼっちじゃないですよってのは……何でしたのか?と考えてみるに。 家族、友人、運に見放され残酷な生存競争にさらされていると感じる時、こちらを選ぶ ことだってできますと言ってくれる事、のような気もします。 許せないアリエナイ不公平じゃない、君の生きる現実に審判はいないのだから。 何をするのもしないのだってありですよ。ただ選ぶことができるのは君だけだと、知って いる君は……ひとりぼっちではありません、わたしもそれを知る者です。と、いうような。 冷静さと勇気をもって未来を選択できるなら。 激励や慰めや共感と同じく救いです。最悪の結果に見えようと、本人にとっての価値。 ヒトを殺すよりはいいよって潰れちゃう人、弱いと言うならその通りなのですけどね。 |
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iコード | i79395 | 掲載日 | 2013年 07月 09日 (火) 20時 15分 04秒 | ||
ジャンル | イラスト | 形式 | JPG | 画像サイズ | 300×300 |
ファイルサイズ | 36,781 byte |
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